金型部門が得意とするプレス加工用金型に付随するノウハウをご紹介します。
fig1に示すパンチとダイのギャップをクリアランスといい、通常は図のように片側のギャップの量σを示します。 しかし、ハイセットについてはパンチ径とダイ径の差、すなわち両側のギャップの量をクリアランスと呼称しています。 |
1.ウレタンをコイルスプリングやラポックに変更する。
単位面積当たりの板押え力を少なくすることで、ストリッパーによる圧痕やくもりを防ぎます。
参照 : fig.1
fig.1
2.ストリッパーを刃先ガイド方式にし、単位面積当たりの板押え力を軽減します。
参照 : fig.2
fig.2
3.刃先ガイド方式にし、更にウレタンを溶着することにより、圧痕やくもりの防止を確実なものにします。
参照 : fig.1
fig.3
(1) パンチ下面と材料面との間の真空状態による吸着 |
(2) 油等による吸着 |
(3) 材料の圧着(溶着)参照 : fig.1 |
(4) 残留磁気による吸着 |
(5) ダイス内での圧縮空気の影響参照 : fig.2 |
(6) プレスおよび金型の振動による影響 などが上げられます。 |
fig.1
fig.2
(a) 丸・長孔等の単純な形状 加工速度が速い場合 |
(b) ダイ切刃の内面が滑らかすぎる場合 |
(c) ダイ刃先のストレート部が長すぎる場合参照 : fig.3 |
(d) 加工速度が速い場合 |
fig.3
(e) エジェクターピンがカスの重心とずれている場合参照 : fig.4 |
fig.4
(f) 材料が柔らかい場合や薄い場合参照 : fig.5 |
fig.5
1. パンチ形状 |
カス上がりはパンチ面への抜きカスの付着によって生ずるが、パンチと抜きカスとの吸着に対してはパンチ下面と抜きカスとの間に空気層を作るか、密封状態の空気を外気と通じさせる対策を講じることができる。 |
2. ダイ形状 |
ダイの形状によるカス上がり防止策は抜きカスに対する摩擦力を増すための工夫が施されています。 |
3. エアー圧の利用 |
エアー圧を利用しカスを吹き飛ばしたり、バキュームにより吸い出す等の対策も取られています。 |
参照 : fig.6 |
fig.6
4. その他 |
カス上がりがどうしても防げない場合には、積極的にプッシュバックを行い後工程でカスを取り除いたりすることも行われています。 |